サマリー: トランプ関税15%発動を受けて米国株は全面安。ダウは-821ドル、S&P 500は-1.04%と週明けから大きく崩れた。AIによる雇用代替懸念も台頭し、IBMが-13%と暴落。金は5,192ドルで最高値更新。東京は連休明けで売り先行が見込まれる。
米国市場
2月23日の米国市場は全面安。S&P 500は-1.04%の6,837、NASDAQは-1.13%の22,627、ダウは-821ドル(-1.66%)の48,804で引けた。先週金曜に最高裁の違憲判決を好感して反発した分を、週明けで丸ごと吐き出した格好だ。
売りの主因は関税だ。週末にトランプ大統領が通商法第122条に基づく関税を10%から15%に即時引き上げを表明。EU議会は米国との貿易協定の批准手続きを一時停止し、国際的な摩擦が拡大している。
個別ではAI関連の売りが際立った。Anthropicの新コーディングツール発表を受けIBMが-13.1%と暴落。AI大量失業リスクを警告するレポートを契機にアメリカン・エキスプレスも-7.2%と急落した。
安全資産へのシフトは鮮明で、金は5,192ドルに急伸、銀も88ドルに迫った。ビットコインは逆に約1,965ドル下落し65,654ドル。リスク資産からの資金流出が続いている。
日本市場
直近の取引は2月20日(23日は天皇誕生日で休場)。日経平均は56,825円(-642円、-1.12%)、TOPIXは3,808(-1.13%)。Blue Owl問題やイラン情勢を背景に、連休前から売りが優勢だった。
本日24日に3連休明けの取引が再開する。23日の米国株全面安を受けて売り先行が想定されるが、20日の段階で大きく調整済みのため下値は限定的との見方もある。NVIDIA決算(25日)を控え、半導体関連のポジション調整が焦点になる。
注目テーマ
AIが「雇用を奪う」フェーズへ──テック株の新たな選別圧力
これまでAIは「生産性向上」のポジティブな文脈で株価を押し上げてきた。しかし23日はAIが既存雇用を直接代替するリスクが売り材料として浮上した。IBMの急落はITサービス企業が開発内製化で市場を失うシナリオの織り込みであり、AmExの下落はAI自動化による金融人員削減への懸念だ。AI革命の恩恵を受ける銘柄と、ディスラプションの犠牲になる銘柄──この選別が一段と厳しくなる局面に入っている。
本日の注目イベント
- 東京市場3連休明け──米国株安の織り込み度合い
- NVIDIA決算(25日)前のポジション調整
- トランプ関税15%に対する各国の報復措置の動向
- EU貿易協定批准停止の波及
- 金5,000ドル超の持続性とリスクオフの深度
マーケットデータ
| 指標 | 値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均 | 56,825 | -1.12% |
| TOPIX | 3,808 | -1.13% |
| S&P 500 | 6,837 | -1.04% |
| NASDAQ | 22,627 | -1.13% |
| ダウ平均 | 48,804 | -1.66% |
| USD/JPY | 154.57 | -0.59 |
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
