サマリー: 日経平均は3日続落で2,033円安(-3.61%)、5万4,245円と年初来安値圏に沈んだ。中東危機による原油高が日本株を直撃し続けている。一方、米国市場はテクノロジー株主導で反発しS&P 500は+0.78%。日米の温度差が鮮明になった1日だった。
米国市場
4日のニューヨーク市場は主要3指数がそろって反発し、リリーフラリーの様相を呈した。S&P 500は6,869(+0.78%)、NASDAQは22,807(+1.29%)、ダウは48,739(+0.49%、+238ドル)で引けた。
前日までの売り込みに対する買い戻しが入ったほか、2月のADP雇用レポートが民間雇用+6.3万人と市場予想(5万人)を上回ったことが支援材料。VIX(恐怖指数)は前日比10%超下落し21.12まで低下した。週初の28超から一気に水準を切り下げ、パニック売りの第一波が通過したことを示している。
個別株ではアマゾン(AMZN)が+3.9%と際立つ強さ。テスラ(TSLA)も+3.2%と買い戻された。エヌビディア(NVDA)は+1.5%と堅調だった一方、アップル(AAPL)は-0.5%と小幅安で引けた。
米10年債利回りは4.06%に上昇。原油高→インフレ長期化の連想から、債券市場は依然として警戒モードだ。
日本市場
4日の東京市場は全面安が止まらなかった。日経平均は5万4,245円(前日比-2,033円、-3.61%)と3日続落。前日の1,778円安に続く大幅下落で、わずか3営業日で4,500円超の下落となった。TOPIXも3,633(-3.67%)と連日の急落で、衆院選後の上昇分をほぼ帳消しにした形だ。
最大の売り材料は引き続きホルムズ海峡リスクだ。ブレント原油は82.76ドル(+1.6%)と4日続伸し、年初来+36%の上昇。イランのホルムズ海峡封鎖が長期化すれば100ドル超のシナリオも浮上しており、エネルギー純輸入国の日本にとって最悪の展開が意識されている。先物主導の売りが下げ幅を拡大させた。
USD/JPYは157.04円(前日比-0.22円)と小幅なドル安・円高。米国でVIXが低下し、リスクオフのドル買いが一服した。
注目テーマ
日米株の「大分岐」——なぜ日本だけが売られるのか
3日間で日経平均は-7.7%。同期間のS&P 500は+0.1%程度にとどまる。この「大分岐」の背景には構造的な要因がある。
第一にエネルギー輸入依存度の差だ。日本のエネルギー自給率は約13%で、原油高は直接的に貿易赤字の拡大とコスト増を意味する。米国はシェール革命以降ほぼ自給を達成しており、むしろエネルギーセクターの収益増がプラスに作用する。
第二に関税リスクの重複。3月4日にはトランプ政権の対カナダ関税が発効し、対中関税も10%上乗せされた。自動車は4月2日まで免除されたが、日本の輸出企業にとっては中東リスクと通商リスクの二重苦だ。
第三に海外投資家のポジション調整だ。先物市場ではヘッジファンドの売りが目立ち、流動性の高い日本株が「グローバルリスクヘッジの売り先」として使われている可能性がある。
本日の注目イベント
- 日本市場の反発可否——米国のリリーフラリーを受けて自律反発が入るか、それとも原油高懸念で続落か
- ホルムズ海峡続報——米海軍の護衛艦隊展開の進捗、イランの出方
- トランプ関税——3月4日発効の対カナダ・対中関税の影響を市場がどう消化するか
- 米ISM非製造業景況指数(2月)——サービス業の体温測定
- 原油価格——ブレント82ドル台を維持するか、85ドルを試すか
マーケットデータ
| 指標 | 値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均 | 54,245 | -3.61% |
| TOPIX | 3,633 | -3.67% |
| S&P 500 | 6,869 | +0.78% |
| NASDAQ | 22,807 | +1.29% |
| ダウ平均 | 48,739 | +0.49% |
| USD/JPY | 157.04 | -0.22 |
| 米10年債利回り | 4.06% | +0.01 |
| VIX | 21.12 | -10%超 |
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
