サマリー: 原油が週末の時間外取引で109ドルに急騰し、ホルムズ海峡危機は新たな局面に入った。日経平均は-3,197円(-5.75%)と2営業日連続の暴落で5万2千円台に沈み、2月末の史上最高値からの下落幅は7,000円超に達した。米国市場も金曜に3指数そろって下落しており、世界同時株安の様相を呈している。
米国市場
先週金曜(3/6)の米国市場は続落。S&P 500は6,740(-1.33%)、NASDAQは22,388(-1.59%)、ダウは47,502(-0.94%)で取引を終えた。週間ではS&P 500が-2.06%、ダウが-3.01%と、2週連続のマイナスとなった。
売りの中心はテクノロジー株だ。NVIDIAが-2.9%、Amazonが-2.9%、Teslaが-2.7%と主力テック銘柄が軒並み下落した。原油高→インフレ長期化→利下げ後退の連想が重しとなっている。
米10年債利回りは4.13%と前週末の3.97%から+16bp上昇。原油高が債券市場にもインフレプレミアムを織り込ませている。FF金利は3.64%で据え置きだが、6月利下げ期待は急速にしぼんでいる。
日本市場
日経平均は寄り付きから大幅ギャップダウンし、52,424円(前週末比-3,197円、-5.75%)で推移している。寄り付きの54,609円がこの日の高値で、そこから一時51,984円まで下落する全面安の展開だ。
TOPIX連動ETF(1306.T)も3,710円(-4.95%)と急落しており、ほぼ全セクターが売られている。
個別銘柄ではソフトバンクグループが-8.9%と最も激しい下げを記録。AI投資への過大評価修正と原油高のダブルパンチが効いている。東京エレクトロンは-6.7%、キーエンスは-5.2%と、ハイテク・製造業が総崩れだ。
2月末の史上最高値59,332円からの下落幅は6,908円(-11.6%)に達し、テクニカル上の「調整局面」入りとなった。
注目テーマ
原油109ドル——ホルムズ危機の「第2幕」
WTI原油先物は週末の時間外取引で98ドル→111ドルのレンジを駆け上がり、直近では108.95ドルで推移している。前週末の91ドルからさらに+19.9%の急騰だ。わずか1週間前には67ドル台だったことを考えると、上昇率は+62%に達する。
イラン革命防衛隊(IRGC)によるホルムズ海峡封鎖が実効性を増していることが背景にある。先週トランプ大統領が発表した米海軍によるタンカー護衛作戦にもかかわらず、海上保険料の急騰でタンカーの航行が事実上制限され始めた模様だ。
日本にとって原油高は「直撃弾」だ。エネルギー自給率わずか13%の日本経済にとって、原油価格の倍増は貿易赤字の急拡大と企業収益の圧迫を意味する。USD/JPYも158.58円と円安が進行しており、円建ての原油輸入コストはさらに膨らんでいる。
本日の注目イベント
- 原油先物の動向——110ドル超の定着は世界経済の前提を変える
- ホルムズ海峡の航行状況に関する追加報道
- NVIDIA・Alphabet がともに3/6付で8-Kを提出——内容確認が必要
- 米2年債利回り3.57%と10年債の4.13%のスプレッド拡大(スティープニング)に注目
- 今週のCPI(消費者物価指数)発表に向けた思惑の高まり
マーケットデータ
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
