サマリー: 日経平均が+5.24%の53,739円と今年最大の上げ幅を記録。米国株の2日連続反発と地政学リスク後退が東京市場に波及し、先週の急落をほぼ帳消しにした。米S&P 500も+0.72%と続伸したが、本日4月2日がいよいよ「相互関税」発動日。リリーフラリーの持続力が試される。
米国市場
4月1日の米国市場は3指数とも続伸。S&P 500は+0.72%の6,575、NASDAQは+1.16%の21,840、ダウは+224ドル(+0.48%)の46,565で引けた。前日の急反発(S&P +2.91%)ほどの勢いはなかったが、2日連続の上昇で3月最終週の急落から着実にリカバリーしている。
買いを牽引したのは半導体セクター。イラン情勢を巡る地政学リスクが後退し、原油価格が2日連続で下落したことでスタグフレーション懸念が和らぎ、グロース株に資金が戻った。エリ・リリー(LLY)はFDAが肥満治療の経口薬を承認したことで急伸し、ヘルスケアセクター全体を押し上げた。
一方、ナイキ(NKE)は-15.3%と暴落。決算自体はEPS予想を上回ったものの、今後9ヶ月の売上が3%減少するとの見通しを示し、ターンアラウンドの長期化懸念が一気に広がった。在庫処分のためのクリアランス販売が利益率を圧迫しており、アナリストの格下げが相次いだ。
日本市場
4月1日の東京市場は爆発的な反発。日経平均は前日比+2,675円(+5.24%)の53,739円で取引を終えた。上げ幅は今年最大で、1日で先週の下落(53,603→51,063、約2,500円幅)をほぼ取り戻した計算になる。
TOPIXも+4.8%の約3,892まで急伸。東証プライム市場の値上がり銘柄数は全体の9割を超え、ほぼ全面高の展開となった。
上昇の主因は3つ。第一に、前日の米国株急反発(S&P +2.91%)を受けたギャップアップ。第二に、新年度入りで年金基金や機関投資家の新規資金が流入したこと。第三に、先週末の売られすぎの修正。日経平均は3月27日から31日にかけて2,500円超の下落を演じており、テクニカル的なリバウンド余地が大きかった。
特に半導体関連が強く、東京エレクトロンやアドバンテストが大幅高。米国のAI投資継続への期待と、地政学リスク後退による部品供給網の安定化観測が追い風となった。
注目テーマ
「解放の日」到来──相互関税の中身で相場が二極化する
本日4月2日、トランプ政権の相互関税(Reciprocal Tariffs)がついに発動する。先週来の市場の乱高下は、すべてこの日をめぐる不確実性が引き起こしたものだ。
昨日の反発は「最悪シナリオは回避される」という楽観に基づいている。事前報道では一律10%の基本関税に加え、対日・対EU・対中で個別上乗せが課される見通しだが、税率の水準と適用除外の範囲が最大の焦点だ。仮に「自動車25%」の先行事例に倣って広範かつ高率の関税が課された場合、昨日今日のリリーフラリーは一瞬で吹き飛ぶ。
市場がもう一つ注視しているのはFRBの対応余地。FF金利は3.64%で据え置かれているが、関税によるインフレ押し上げ効果が顕在化すれば、年内の追加利下げ観測は後退する。米10年債利回りは4.32%と前日(4.35%)からやや低下したものの、VIXは24.5と依然として警戒水準を維持している。
本日の注目イベント
- 相互関税の発動・詳細発表: 対象国・品目・税率の最終確認。日本時間深夜〜未明に詳細が出る可能性
- FOMC議事要旨(3月会合分)公開: 関税インフレとFRBの利下げ姿勢がどう両立するか
- 日経平均の持続力: 昨日+5%の反発後、利益確定売りと関税発動前の様子見がぶつかる
- ナイキ決算の余波: 消費関連セクターへの波及と、小売企業のガイダンスリスクに注目
- 原油価格の行方: イラン情勢の緩和がWTI 100ドル割れにつながるか
本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
